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【ノーベル物理学賞】青色発光ダイオードの市場規模は?用途は?開発秘話は?

青色LED

出典:item.rakuten.co.jp

青色LEDという”奇跡の青”を生み出し、

世界を激変させた功績が、

赤崎勇氏、天野浩氏、中村修二氏が

ノーベル物理学賞を受賞することで、

ついに歴史に刻まれることとなりました。

 

わくわくするような本当に明るいニュースです。

 

青色LEDの市場規模や開発秘話などをまとめました。

 

■青色LEDの市場規模・経済効果は?

青色LEDの登場で、様々な色が作り出せるようになり、

現在では、色々な製品に利用されるようになっています。

 

青色LEDを利用した応用製品の売り上げ推計は、

約3兆6000億円(1997年~2005年)です。

 

経済波及効果 : 約3500億円

新規雇用 : 約3万2000人

国への収入 : 約46億円

 

LEDは、省電力なので、途上国などの

電力が少ないところでも明りが使えるということになります。

 

植物の光合成しやすい光も自由自在に作れますし、

医療分野に使用したり、どんどん利用範囲も広がる可能性があり、

これから、人類社会全体に貢献していく要になると思われます。

 

青色LEDの開発後、色々な人の手が加わることで、

可能性が様々に広がっています。

 

青色LEDライトによるニキビ治療

青色LEDの光が、肌の奥にあるポルフィリンという物質を刺激すると、

活性酸素をだし、ニキビのもとになるアクネ菌を殺菌するということです。

 

痛みや熱さはなく、ポカポカとした温かさを感じるだけのようです。

1回20分で約5000円、計8回ほどで変化が実感できるらしいです。

(クリニックにより異なる)

 

青色LEDがニキビに効果があるなんて、想像もつきませんでしたが、

ニキビに悩んでいた人に、画期的な治療方法ですね。

 

歯のホワイトニング

青色LEDは、歯のホワイトニングにも使用されています。

たまにテレビで歯に青い光を当てている光景を目にしますが、

あれが、青色LEDなのです。

 

LEDの利点の一つが熱発生が少ないので、

患者さんの負担が少ないそうです。

 

歯の表面化にある黄色い象牙質を薬品によって白くするのだそうです。

 

これまで、レーザーを歯に当てていましたが、

レーザーでは熱を持ちすぎ、歯の象牙質の奥にある神経も

痛めてしまうことが多かったそうです。

 

青色LEDは熱が低く、歯の負担を和らげることができるうえ、

導入コストも低いというメリットがあるそうです。

 

この他にも、ジェルネイルの乾燥に使用する機械など、

身近な所で使用されているLED。

 

それらを見るたびに、すごい発明だな、と感じることが出来ますね。

 

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■LEDは、被災地復興のシンボル

東日本大震災で、一時すべての住民が村からの避難を余儀なくされた

福島県・川内村(一時全村避難)で、LEDによる野菜工場が作られています。

 

工場の中には、所狭しとレタスが植えられており、

赤と青のLEDを合わせ、紫の光が照らしています。

 

LED照明を使用した野菜工場としては、日本最大規模です。

 

こちらで、今回ノーベル物理学賞を受賞した3人が

開発した青色LEDが使用されています。

 

この工場では、野菜の成長に欠かせない光をLEDにしています。

LEDで育てたレタスは、路地栽培より約2倍早く育つそうです。

 

青い光は、植物が最も吸収しやすい色だそうで、

レタスを美味しく育てるには、青と赤のLEDが必要不可欠だということです。

 

赤色だけだとヒョロヒョロになり、青色がなければ、形はあるが大きくならないので、

(光を)バランスよく組み合わせることで、初めてきちんとした形の野菜が出来るということです。

その光のバランスが大変難しいのだそうです。

 

2013年4月に開設したこの野菜工場では、

1日約3000株のレタスを出荷しています。

 

この野菜工場には、震災からの復興という大きな思いが込められています。

 

工場の担当者によると、

「川内村の主婦層になんとか川内村に戻ってきてもらって、

そういうところ(野菜工場)で働きたいという方もいると思うので、

帰村するための一つのきっかけになれば」

とのことです。

 

未だ都市部に避難したままの住民も多く、

震災前におよそ3000人いた人口は、半分ほどにまで減っています。

 

雇用の喪失は、川内村にとって大きな課題となっており、

職がないため、戻りたくても戻れない人が多くいるそうです。

 

この野菜工場が雇用を生み出し、被災地復興にもつながっています。

野菜工場の従業員の半分が川内村の住人だそうです。

 

3人の研究者が世の中の役に立ちたいと生み出した青色LEDの光は、

被災地の人々にとって、復興の灯火でもあるのです。

 

■青色LEDの開発秘話は?

天野浩氏が半導体の結晶を作る際に、電気の 炉が故障し、

温度がうまく上がらない状態になり、低い温度で

結晶を作ってみたところ、成功したそうです。

 

長年の地道な研究で、失敗を繰り返し、

あらゆる条件をつぶしていった結果と

偶然が重なり、良い結果が出たのだと思われます。

 

天野浩氏の今後の目標は、

「世界では照明が使えなくて、夜、本が読めない子供たちが

いっぱいいる国もありますので、

そういった国々に、LEDの照明がどんどん

広がっていけばいいなと思います。」

ということです。

 

東北大学の西澤潤一氏が、

緑色のLEDの開発をしたそうです。

また、赤色のLEDの開発にも携わったのだそうです。

その後、青色のLEDの開発となったわけです。

 

赤と緑もなければ、光の三原色はあり得なかったわけで、

出来れば、西澤潤一氏にもノーベル賞を、と思うのですが、

難易度の問題なのでしょうか?

 

ちなみに、西澤潤一氏は光ファイバーの発明・開発などもされたそうです。

独創的な発想で、現在の日本の科学界の先駆者と言ってもいいほどの方ではないでしょうか。

 

今回、日本人が3人、ノーベル賞を受賞したことで、

日本のノーベル賞受賞は、22人となりました。

物理学賞の受賞は、6年ぶりです。

 

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