七夕の粋なたしなみ!短冊の色にも意味がある?【ノンストップ】

七夕のたしなみ 季節の行事

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七夕のたしなみ今週の木曜日2016年7月7日は七夕(たなばた)

ですね。

 

七夕といえば、笹に願い事を書いた短冊などを

飾りますが、七夕は実はそれだけではないのです。

 

より粋に過ごせる七夕のたしなみをまとめました。

 

 

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七夕とは?

七夕は、一度は結ばれたものの離れ離れとなった

織姫と彦星が年に一度だけ会える日とされています。

 

そんなロマンチックな日に、

日本人は古くから短冊に願い事を書き、

外に出て夜空を見上げて来ました。

 

が、なんとなく願い事を書いてなんとなく空を見上げていませんか?

私もそうですが、短冊に願い事を書いて

「星、見えないね〜」

とか言いつつ、終わってしまいます。

 

実は七夕には粋なたしなみがいろいろあるのです。

意外と知らないたしなみ続出ですので、

今年の七夕はたしなみを知って、

粋に楽しみたいですね。

 

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七夕の願い事の風習の変遷

七夕に欠かせないものと言えば笹竹と短冊ですね。

色紙で作った短冊に願い事を書いて笹に結びつける、

現代では当たり前のたしなみですが、

そもそもなぜ「七夕」に願い事をするようになったのでしょうか?

 

「七夕」の原形とされるのが、

中国で約2000年前に生まれた

「乞巧奠(きっこうでん」という伝説です。

 

神様のために衣を織る「織姫」と、

働き者の牛飼い「彦星」が結婚しましたが、

神の怒りを買い「天の川」の両岸に引き離され、

1年に一度「七夕」の日にだけ会うことを許されました。

 

日本には奈良時代にその伝説が伝わり、

「七夕」の日に織姫と彦星の幸せを願うとともに

機織りの織姫にあやかり「裁縫の上達」を願うことが

たしなみでした。

 

彦星は地上に暮らしていた人間の牛飼いでしたが、

織姫は針仕事を司る天界の神様なのです。

 

昔の女性にとって裁縫は当時の女性のステータスでした。

そこで七夕は裁縫の神様である織姫に、

裁縫の上達を願う日として根付いたのだそうです。

そしてこの”願い”は時代とともに変わっていきます。

 

平安時代、七夕を盛大に祝ったのは貴族達です。

貴族達は裁縫をすることがなかったので、

代わりに自分達に必要な能力を願うことにしました。

当時の貴族達が上達したかったものは和歌です。

貴族達は七夕の日に歌会を開き、二人を結ぶ船の「かじ」にちなんで

「梶の葉」に和歌を書き、祭壇に飾ったと言われています。

 

その後、この「梶の葉」が江戸時代に入り、

紙が多く流通したことで、紙の「短冊」に変化します。

 

また「寺子屋」が広まり、庶民が文字をかけるようになり、

「七夕」が庶民の行事として一気に広まります。

そこで職業や個人の能力にちなんだ様々な「願い」が

短冊に書かれるようになり、

「裁縫の上達」や「和歌の上達」を願っていた七夕が

次第に自分の願い事を書く日として定着したそうです。

 

七夕の粋なたしなみは?

江戸時代、七夕が庶民の生活に欠かせない行事になったことで、

様々なたしなみが誕生しました。

 

江戸時代、七夕の日に皆でそろって井戸の掃除をしていました。

七夕は天の川など水にゆかりの深い行事ですので、

水がきれいでないと願い事が叶わないということだそうです。

 

「七夕」の日には、水周りの掃除をするのが本来のたしなみです。

願い事をする前にキッチンやトイレをしっかり掃除しておきましょうね。(`•ω•´๑)

 

七夕の食事は?

江戸庶民にとって特別な日だった七夕は食事も特別で、

人々はこぞって”そうめん”を食べました。

 

鎌倉時代から人々は”そうめん”を、

織姫の織り糸に見立て「裁縫の上達」を祈りながら食べていました。

江戸庶民はより「七夕」を粋に祝うため、

特別な「色付きのそうめん」を食べるようになりました。

 

 

もともと七夕の行事色として、中国から伝わった索餅(さくへい)という

食べ物が素麺のルーツとされていますが、

色付きのそうめんを食べるようになったのは、

古代中国の「五行説」に由来しています。

 

「五行説」は、万物(世の中全てのもの)は、

「木・火・土・金・水」の5つの要素で成り立っているという考え方です。

それを色で表したものが、青・赤・黄・白・黒の五色です。

この五色は、魔除けとして日本の様々な行事で使用されています。

 

色付き素麺、ありますよね。

素麺の束に少しだけしか色付き素麺が入っていなくて、

子供の時は、色付き素麺を食べるのは早い者勝ち、

みたいになっててなんだか特別なもののように感じていましたが、

ちゃんと意味があって色が付いていたのですね〜

 

この五色がお馴染みなのは、鯉のぼりの吹き流しの色です。

五色で魔除けの意味があります。

 

江戸っ子は粋で、七夕で食べるそうめんにも

五色を入れて無病息災を願ったのです。

 

ちなみに、青には緑も含まれています。

昔の染料は色の認識の違いで、

青には緑、黒には紫も含まれています。

 

七夕飾りの意味は?

五行説が元になった五色は、

七夕に飾られている七夕飾りにも使われています。

 

吹き流し : 魔除けの意味(色に意味がある)

網飾り : 幸せをすくい上げる(魚を取る時の網を表している)

スイカ : 水分を多く含むことから雨乞いの意味

千羽鶴 : 長寿祈願

巾着 : 金運上昇を祈願

巾着の代わりに、財布をそのままぶら下げてもいい。

(中身は出してくださいね)

 

七夕飾りで、金運アップを願ってもいいそうです。

 

七夕の短冊のたしなみ

今まで、なんとなく色付きの短冊に願い事を

書いていましたが、実はこの短冊も

五色と関係があるそうで、各願いと色を合わせることも重要なのだそうです。

 

短冊の五色良いとされる願い事
青=礼 礼儀・礼節 人との接し方など
赤=仁 思いやり・愛 恋愛など人間関係
黄=義 正義・義理親戚関係など
白=智 知識・知恵 学業など
黒=信 信頼・信用仕事など

七夕の短冊

短冊の願い事のポイント

七夕は、技巧や能力の上達を願うものです。

上達の大切さを説いているものなので、

あくまでも自分の努力で成し得るような願い事を書くことが

ポイントです。

 

ただ「仕事が増えますように」ではなく、

「○○ができるようになって仕事が増えますように」

というように書くといいそうです。

 

お金に関することも何に通じるかを考え、書きます。

ただ単に「お金持ちになれますように」ではダメなんですね。。(;;´□`)

 

七夕をより粋に楽しむための通な楽しみ方

七夕の空には、彦星(アルタイル)と織姫(ベガ)が

天の川を挟んで現れます。

 

古くから日本人は七夕の日に二つの星を眺めたり、

水を張ったタライに星を写し、船に見立てた梶の葉を浮かべ、

風流な夏の夜を楽しみました。

 

七夕ってロマンチックですよね。

 

しかし夜空を眺めるのが粋とされているのは、

七夕当日だけではありません。

七夕当日の前後でも月が上弦の月の状態であれば、

織姫と彦星を眺める日としてふさわしいとされています。

 

上弦の月=夜を行く船

と古くから例えられており、

「織姫」と「彦星」が会いに行くための船と考えられていました。

 

そのため、七夕の前後でも上弦の月が現れる日は、

織姫と彦星を眺めるのが粋だとされているそうです。

この夏(2016年)、織姫と彦星、上弦の月を一緒に見ることができるのは、

7月12日です。

素敵な夜空を見逃さないでくださいね。

 

七夕と祭り

七夕を盛大に祝う行事として忘れてはいけないのが、

祭りです。

 

実は【青森ねぶた祭り】は七夕がきっかけで生まれた祭りだといわれています。

「ねぶた」=「眠い」

と「眠い」がなまったものとされ、

七夕の夜は眠いため、睡魔を追い払おうと始まったとされているのです。

また青森以外でも旧暦の七夕にあたる8月に七夕まつりが各地で開催されます。

 

橋本七夕まつり(神奈川・相模原市) 8月5〜7日開催

安城七夕まつり(愛知・安城市) 8月5〜7日開催

 

400年の歴史を持ち、全国から毎年200万人以上の観光客が訪れるのが

仙台七夕まつり(8月6〜7日開催)です。

 

仙台七夕まつりの特徴といえば、

「くす玉」と呼ばれる大きな飾りです。

紙で作った花で装飾した丸い玉の下に

魔除けである吹き流しをつけた由緒ある七夕飾りです。

仙台七夕まつり

このくす玉の下をくぐると御利益があるとされています。

もともとは『薬の玉』という意味で、

薬草などの玉を作り、そこに五色の糸を垂らして

魔除けのお守りにしていたそうです。

 

それが平安時代に中国から日本に伝わり、

端午の節句や七夕に使われるようになりました。

 

仙台の場合、くす玉の下に吹き流しが付いているので、

この下をくぐると1年間無病息災ということになるそうです。

 

七夕にこんなに素敵で粋なたしなみが

いろいろあるなんて知りませんでした。

七夕飾りの意味も短冊の色の意味も

考えたことがありませんでしたし。

 

粋なたしなみと共に素敵な七夕を過ごしたいですね。

 

今年の七夕は色付きの素麺が食べたくなってきました。(˶′◡‵˶)

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