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【夏至】のたしなみ!風習は?【ノンストップ】

夏至キャンドルナイト

明日2016年6月21日は”夏至”です。

 

冬至は柚子湯に入ったり、かぼちゃを食べるなどの

風習があり、有名ですが、夏至の”たしなみ”

ご存知ですか?

 

先人たちが営んできた

夏至の”たしなみ”を知って暑い夏を粋に乗り切りましょう。

 

夏至とは?

今年の夏至は、6月21日です。

「夏至」とは、太陽の高度が一年で一番高くなる日です。

 

そのため、もっとも日が長くなり、12月の冬至と比べると

太陽が出ている時間の差はおよそ5時間もあります。

 

たとえば、東京の夏至の日中の時間は、約14時間半

冬至は約9時間45分です。

 

こうして考えてみると、

かなり日中の時間が長いですよね。

 

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夏至を日本人が知ったのはいつ?

そんな”夏至”を日本人が知ったのは、

今から4000年以上前の縄文時代と言われています。

 

そんな昔から夏至という認識があったのはスゴイですね!

 

青森県の三内丸山遺跡(さんないまるやまいせき)には、

三階建ての一軒家をゆうに超える櫓のような建物があり、

夏至の日は柱の間から、ちょうど太陽が昇るように設計されているそうです。

 

縄文人は太陽の位置を観測することで、

1年を把握し、日の長い「夏至」を特別な日と認識していたそうです。

 

夏至の風習は?

そんな夏至への思いは、弥生時代以降さらに強くなり、

夏至の日に合わせて田植えを行っていたそうです。

日が一番長い日であることから、

夏至は太陽の力が最大になる日と考えられていました。

 

そこで、夏至の日に田植えをすることで、

太陽の恵みに感謝し、良い収穫を祈願したそうです。

 

このたしなみは、弥生時代以降も受け継がれ、

江戸時代の夏至の頃を描いた浮世絵には、

雨の中、笠をかぶりながら田植えをする農民の姿が描かれています。

雨が降っても夏至の日に田植えをするという日本人の強いこだわりが描かれています。

 

また、夏至の日に太陽の恵みに感謝するという風習は、

お伊勢参りで身を清める場所として知られる

三重県の二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)

にも根付いています。

 

ここでは毎年「夏至」の日に、太陽が昇る前から海で体を清め、

日の出とともに日光を浴び、その恩恵を授かるという【夏至祭】が行われます。

しかも夏至の日は不思議と夫婦岩の間から太陽が昇ります。

 

昔の日本人はこのような神秘的な光景を望みながら、

太陽に感謝の気持ちを抱いていたのです。

 

夏至のたしなみ!

そして「夏に至る」という字の通り、

夏至を境に本格的な暑さが訪れます。

 

あじさい

暑さからくる夏バテや疫病の流行に備えるため、

アジサイを夏至の日に玄関に吊るします。

アジサイには、毒性の成分が含まれており、

古くから「邪気払い」の効果があると考えられていました。

 

夏至の日にアジサイを吊るすことで、

暑さからくる夏バテや疫病を寄せ付けず、

これから迎える夏を健康に過ごせるとしたのです。

 

アジサイ神社として親しまれる

兵庫県の若狭野天満神社(わかさのてんまんじんじゃ)では、

『魔除けあじさい守り』が販売され、

夏至を彩る風物詩として広く愛されています。

 

蛍狩り

そしてこのような夏至のたしなみが、

東京でも改めて注目されています。

 

平安時代の貴族が行っていた「夏至の夜」の定番イベント『蛍狩り』です。

 

1年で1番昼間が長いということは、夜が一番短いということで

「秋の夜長」に対して、夏至の夜のことを「短夜(みじかよ)」と言います。

 

平安時代では、夜に儚さを感じ、

蛍の儚い光と映し合わせて楽しんでいたそうです。

 

昼の長さを喜ぶだけでなく、夜の儚さを慈しむところに

日本人の粋な心を感じますね。

 

ちなみに蛍狩りは蛍を実際に狩るのではなく、

蛍の光を愛でることです。

 

平安時代、こんな和歌も残されています。

『もの思へば

沢の蛍も わが身より

あくがれいづる

魂かとぞ見る』(和泉式部)

 

意味 :

蛍の幻想的な光は恋人を思うあまりにうつろいた自分の魂ではないかと思う。

 

夏至の短夜を歌った歌は、清少納言をはじめ

他にもたくさんあります。

 

東京でも夏至にちなんだイベントが行われています。

東京の「渋谷区ふれあい植物センター」では、

11年前から毎年、夏至の時期になると、

室内に約1,200匹の蛍を放つイベント「ホタルの夕べ2016」が行われています。

 

毎年述べ1万人もの人が訪れるこのイベントは、

今年は先週金曜から明日(6月21日)まで行われています。

 

夏至のライトダウン

夏至の日、ライトダウンが行われます。

明日20時〜です。

 

場所は、東京駅、北海道・五稜郭タワー、

沖縄・首里城、首都高速道路のレインボーブリッジなどです。

 

また、東京の増上寺でも『100万人のキャンドルナイト』という

毎年キャンドルナイトが行われています。

東京タワーのライトが落とされると、

600本のキャンドルが灯され優しい光に包まれます。

 

夏至にライトダウンやキャンドルライトを置く意味は?

夏至にライトダウンやキャンドルライトを置くのは、

昔の人のように、夏至を粋に過ごすため、最低限の光で

本来の夜の暗闇を演出しているのです。

 

あえて夏至の夜に暗くすることで、

太陽の光のありがたみをより感じることができ、

エコやスローライフに通じます。

 

昔、ホタルを愛でながら、愛しい人に和歌を詠んでいた古を思い出しながら、

電気を消しろうそくに火を灯し、

大事な人と過ごしてみるのも粋でいいすね。

 

夏至の手紙の粋な挨拶

夏至は1年の折り返し地点とも言える節目の時期です。

 

 

一般的に夏至の挨拶で使われるものは、

『夏至を迎え、梅雨明けが待ち遠しいころとなりました』

といったものですが、より一目置かれる夏至の挨拶があります。

 

夏至の時候の挨拶としてふさわしいものは、

『麦の秋風がやみ』

という言葉です。

 

一瞬、秋の言葉では?と思いますが、

秋の言葉ではありません。

 

そもそも麦は夏至の時期に収穫が行われていたため、

夏の季語なのです。

 

夏に実った麦の穂が揺れる様子を、

秋の稲穂が風で揺れる様子になぞらえて

麦の秋風、という言葉が生まれたのだそうです。

 

麦の秋風がやみ=小麦の収穫が終わり=夏至を表す挨拶

になります。

 

夏至の風景をあえて秋の風景で例えるという

日本人の遊び心が詰まった挨拶で

手紙にさらっと添えると一目置かれること間違いなし!です。

 

夏至に食べる物は?

夏至を粋に過ごしてきた日本人ですが、

その思いは食べ物にも込められています。

 

関東地方で夏至の日に食べられていたのが、

小麦餅です。

収穫したての小麦とお米を混ぜたもので、

豊作を祈願し、夏を乗り切るための力をつけたといいます。

 

関西地方では、昔からタコは疲れを取るとされ、

今でも夏至の日に食べる風習があるそうです。

 

愛知県では、夏至の時期に暑い時期を乗り切るために、

イチジクの味噌田楽を食べます。

 

イチジクは昔から不老長寿に効く果物と言われており、

江戸時代は薬として用いられていました。

暑い時期を乗り越えるためには格好の食べ物なのです。

 

田楽は、串に刺した豆腐に甘辛い味噌を塗ったものですが、

田楽踊りと言って、豊作を祈った踊りの様子に似ているということで、

田楽という調理法になったそうです。

太陽の恵みに感謝し、豊作を祈る夏至にぴったりだ、ということで

イチジクの田楽料理となったそうです。

 

愛知県はイチジクの生産量が全国一位の名産品でもあります。

 

夏至は、太陽の力をいっぱい浴びて育ったその土地の特産品を

食べるという文化があります。

それぞれの地域に特産品があるので、それを取り入れるのもいいですね。

 

夏至の瞬間はいつ?

 

夏至には、1年の中で太陽が地球から最も遠くなる

夏至の瞬間というものがあります。

 

今年の夏至の瞬間は、

6月21日午前7時34分です。

この時間が、世界的に夏至の瞬間となります。

 

夏至の定義(世界共通の認識)

地球から最も遠くなる瞬間を夏至と考えます。

高さは国によって時間が変わってきますが、

距離は世界中が同じ瞬間を迎えられます。

 

今年の夏至は、ちょっと早起きをして

夏至を感じてみるのはいかがでしょうか。

 

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