今、私たちに馴染み深い美味しいバナナに
絶滅の危機が迫っています。
バナナを危機に陥れているのは、
【新パナマ病】です。
新パナマ病とはどういうものなのか、
バナナは一体どうなってしまうのか、
品種改良は進んでいるのかなど調べてみました。
新パナマ病とは?
今、私たちが慣れ親しんでいるバナナが新パナマ病によって
容易に手に入らなくなるかもしれないという危機に瀕しています。
今まで安く売られていて当然だったバナナが
店頭から消えてしまうなんて想像もつきませんが、
実際、バナナの価格は上がっているようです。(つ﹏<)・゚。
私たちが今食べているバナナは、キャベンディッシュという
品種ですが、もともと1900年代から売られ始めたバナナは、
グロスミッチェルという品種でした。
が、1900年代半ば、フザリウムというカビの一種である病原体による、
バナナが枯れたり、黒ずんだりする【パナマ病】が、
グロスミッチェル種に広がり、壊滅的な被害を受けました。
その後、長年の研究により、このパナマ病に耐性を持つ
キャベンディッシュが見つかり、広く栽培されるようになりました。
【新パナマ病】は、2001年頃に発見されたカビの変異体が
キャベンディッシュにも感染し、フィリピン・オーストラリア・中米諸国などに
拡大しているのです。
新パナマ病に感染すると、葉っぱが黄色く外側から枯れてきて、
幹の中が腐り黒くなっていきます。
1度感染すると、元に戻ることはなく、木を切り倒す他ありません。
カビが広がらないよう、周辺を立ち入り禁止にし、
消毒なども行われていますが、雨が降ると、地中のカビが
流れ出し、感染地域は広がる一方です。
バナナは株分けという自分の体の一部を別の場所に
移して育てるのですが、同じ遺伝子を持っているため、
クローンとも呼ばれています。
そのため、弱点も同じで、病気になると次々と広がり、
壊滅的被害となるのです。
新パナマ病の人間への影響は?
新パナマ病に感染するとバナナの木は身をつけることができなくなる
枯れると、実がならないので市場に出回りません。
そのため、人への影響はありません。
新パナマ病になると品種改良しかない?
新パナマ病の原因となっているカビの胞子は、
土壌で何十年と生き延びるため、
このまま世界的に感染が拡がっていくと、
キャベンディッシュは10年以内に全滅するとも言われています。
新パナマ病に強いバナナを開発するには、
品種改良や遺伝子操作、ゲノム解析などで
新たな性質を持つバナナを見つける必要があります。
現在、『FHIA-25』という新パナマ病に強い品種が誕生していますが、
味がシンプルすぎるため、改良が必要なようです。
美味しく、輸送に適していて病気に抵抗のある品種を
見つけるのは簡単ではないようですが、
パナマ病の時も新しい品種を発見したように、
いずれ、新パナマ病に強い美味しいバナナの品種が見つかるのでは、
と私は希望を持っています。
バナナが食べられなくなるなんて想像もできませんし、
したくないので。。(><。)
子供がバナナ大好きなので、バナナ業界の方には
本当に大変だと思うのですが、
頑張っていただきたいと心から応援しています。